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Interweave2022

【INTERWEAVE2022】レポート 第1回ワークショップ/前編

福井を中心に展開するパートナー企業と外部人材がそれぞれのスキルをかけあわせて事業創出に取り組むプログラム「INTERWEAVE(インターウィーブ)」。2022年10月22日(土)・23日(日)、第1回目のワークショップが行われました。今回は1日目の様子をレポートします。

「INTERWEAVE」が今年も開催

昨年に続いての開催となる「INTERWEAVE」。今年も福井市内の「XSTAND」を拠点とし、全4回のワークショップがおこなわれます。

プロジェクトに参加するのは、全国公募で集まった個性豊かな11名のメンバー。学生、会社員、フリーランスなど、そのキャリアは実にさまざまです。パートナー企業や事務局の皆さんと一緒に、いよいよキックオフの日を迎えました。

まずはお互いの自己紹介からスタート。バックグラウンドは違っても、メンバーをつなぐのは福井への想い。自分や家族の故郷であったりなど、福井にゆかりある方が多いようでした。

「いま働いている会社での業務にとどまらず、いろいろな経験ができたらいいなと思います。」と話すのは、アートディレクターの蔵田さん。最近はデザイン以外の領域にも興味があり、活動の幅を広げています。恐竜王国としても有名な福井は以前から訪れてみたかったそう。今回は恐竜が大好きな息子さんと一緒に参加です。

昨年に続き2回目の参加となるのは、山田さん

「私は福井出身ですが首都圏に住んでもう長いんです。子どもが大きくなって余裕が生まれたのか、福井のことが気になってきて。地元に何かの形で恩返しできればと考えています。」

いまは都内のメーカーで働いており、そこで培ったプロジェクトマネジメントやプログラミングスキルを活かせたらと話します。

福井を訪れるのは今回がはじめてという根岸さん。プロジェクトに参加したのはメンバーの山田さんのお誘いがきっかけなのだとか。熱意あふれる言葉に、心動かされたのだそう。今後のキャリアの糧になる何かを得られたらと期待します。

「メンバーの皆さんとプロジェクトに取り組むのを楽しみにしています。数字を作るだけでなく、ビジョンを描いてみる。そんな機会になればいいですね。」

この記事を書いている私も参加者のひとり。普段は東京で広報や編集の仕事に携わっています。新しい人や土地との出会いに魅力を感じ、これからのキャリアを考えるきっかけになればと思い参加を決めました。

さまざまなメンバーが集まった2022年度の「INTERWEAVE」。これからいったい、どんなイノベーションが起きるのでしょうか。

 

パートナー企業訪問〜森八大名閣(福井市)

事業への理解を深めるため、午後はパートナー企業の訪問へ。まず初めに訪れたのは、福井県内に4店舗を展開する菓子店「森八大名閣」です。

>「森八大名閣」のインタビュー記事はこちらをチェック<

本店では伝統の和菓子から若い層に人気の洋菓子まで、さまざまな商品を購入することができます。この日も多くのお客さんで賑わっていました。


2階には工場が併設されており、店舗の菓子はすべてここで作られています。

手際よくあんこを丸める様子はまさに職人技。小豆を炊いてから形を整えるところまで、ほとんどの工程を手作業で行います。10人ほどのスタッフで、多い日には数千個作ることもあるそうです。

「生産管理の部分までアナログが多いので、これは課題だと思っています。皆さんにはそういった部分もアドバイスいただければ嬉しいですね。」と、現場をまとめる社員の岡田さんは話します。

菓子箱には福井の伝統を感じる越前和紙が使われています。職人さんが作るこの箱は、お菓子の種類ごとにデザインが違うのだとか。高級感のあるつくりは贈答用としても人気です。

創業時から変わらない「いい素材を大切に使って丹念につくる」姿勢が、ファンの心を掴んで離さないのかもしれません。

伝統を守りながらも順調に進化を続けている森八大名閣。地元福井の素材を使ったトマトゼリー「伝兵衛」が全国的にも大ヒットし、最近では新しくチョコレート専門店もオープンしました。

しかし、森社長はまだまだこれからだと言います。

「これから先ずっと残るような、福井を代表する菓子作りにも取り組みたいですね。」

新しい挑戦を続ける老舗和菓子店とINTERWEAVEメンバーとのタッグで、福井の素晴らしさを発信していきます。

〜パートナー企業訪問〜 角文(福井市)

次は、福井市内で最も長い歴史のある文具店「角文」へ。

>「角文」のインタビュー記事はこちらをチェック<

地域の文具店としてはじまり、今ではオンライン販売やオリジナル商品の開発など順調に事業を広げています。

人気商品のひとつである、オリジナルファイルブランドの『ONFILE』。表紙やとじ穴などのパーツを組み合わせて、世界で一つのオーダーメイドファイルを作ることができます。


『ONFILE』はBtoBで事業者からの注文が多く、セミナーや不動産オーナー向けの資料など高級感を演出したいシーンで重宝されているそう。1冊から注文可能で、数日で納品されるというシステムもユーザーの心を掴んでいます。

ファイルの制作はすべて自社で行われており、店舗内の工房には材料や機械がずらり。


これは表紙に使う素材の一部。手触りの良い日本製の合皮素材をはじめ、スウェードやコットンなどたくさんの種類が用意されています。


ファイルに施す刺繍も自社の工房で行います。短期・小ロットで納品できるのはこの仕組みがあるからこそ。


「イベントや会議の期日に間に合わせたい....というお急ぎのオーダーも多いですね。お客様の”欲しい!”と思ったタイミングを逃さないのが商機だと思っています。」

と話すのは、社長の角谷さん。ユーザーの意見を鋭く捉えてヒット商品を生み出します。


いま取り組んでいるのは、福井ならではのコンテンツを活かした商品開発。越前和紙を使ったノートや伝統工芸の技術を取り入れたボールペンなど、試行錯誤を重ねているのだそう。

「文具で福井を元気にしたい」という思いを胸にプロジェクトはスタート。INTERWEAVEメンバーとの出会いで、一体何が生まれるのでしょうか。

>【INTERWEAVE2022】2日目のレポートへ続くはコチラ<

(Text:Mayu Nishikawa Photo:Ikki Kurahashi)


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