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XSCHOOL発表会@東京で見えた、新たな「地域 x デザイン」の可能性

2016年11月から約4ヶ月間にわたってプログラムを走らせてきたXSCHOOL。受講生248チームが地域と関わりながら編み出した事業は、ついにお披露目の場を迎えました。最終発表会に先駆けて開催された「XSCHOOL発表会/東京」では170名もの人たちが会場に訪れ、立ち見がでるほどの盛況ぶり! 熱気溢れた当日の様子をご紹介します。

▲満員御礼! たくさんの方にご来場いただきました。

 

2017年219日、会場の東京ミッドタウン・デザインハブでは、朝から快晴のなか準備が進められていました。

XSCHOOLのある時はいつも良い天気。この日も快晴でした!



これまで3社のパートナー企業とともに事業を編み出してきた参加者たち。この日行われる東京発表会では、XSCHOOLの一つの区切りとして、各チームがこれまで考えてきた事業アイデアをプレゼンテーションします。

会場外の8つのブースには、各チームが約4ヶ月かけて生み出したプロジェクトの企画書やプロトタイプ(試作品)を展示。

XSCHOOLは「小さな小さなデザインの教室」ということもあり、ロゴや企画書、ディスプレイなど、各チームとも直前まで細部にこだわり続けていました。

▲「誰に何を伝えたいアイデアなのか」これまでXSCHOOLで考え続けてきたことが展示にも生かされています。

▲企画書は、初めて読んだ方にも100%伝わるよう内容に工夫を重ねました。企画書づくり講座で学んだ内容が随所に取り入れられています。

▲ブースの完成度の高さに思わず笑顔になる講師たち。

▲来場者が気軽に企画書やプロトタイプを手に取れるようなブースにしました。それぞれのチームに個性があり、福井の発表会でも見所の一つになりそうです。

 

ブースも完成し、開場の前にみんなで気合いを入れます!

▲今日一日頑張るぞー! おー!

 

開場とともにたくさんの人がやってきました。早速展示ブースに人だかりができています。

8チームによる熱のこもったプレゼンテーション

発表にさきがけて、まずはプログラムディレクターの内田友紀さん、多田智美さんから、XSCHOOLについての説明がありました。

“革新を続ける伝統のものづくり”が根づく福井は実際にどんなまちなのか?
どんなメンバーが集まり、どんな環境でXSCHOOLは行われてきたのか?

XSCHOOLでは、「教えるー教わる」という一方向のワークショップではなく、パートナー企業が培ってきた技術や伝統に自分たちの専門性をどう掛け合わせるか、双方が試行錯誤を続けてました。さまざまな分野で活躍するゲストを招いたフォーマルな学びの場に加え、地域の風土を紐解くインフォーマルな場も大切にし、メンバーたちがより「自分ごと」として福井との関わりを深めています。

各チームが披露した事業アイデアは、商品として形があるもの、場をつくるもの、体験を生み出すものなどさまざま。8チーム8様のプレゼンテーションとなりました。

▲パートナー企業である株式会社廣部硬器の技術を活かし、子を持つ親の想いをプロダクトにしたチーム。

 

▲生活が便利になるとともにこぼれ落ちていった、季節感や地域性、家族の会話などに着目し、新たなカレンダーの形を考案したチーム。

 

▲初めて会った人同士がすぐに仲良くなれる、濃密なコミュニケーションの場「おふくわけ」を実現したチーム。

 

▲普段意識していない感覚や習慣、身体的行為にフォーカスし、それを可視化することで自分を見つめ直すグラフィックツールを考え出したチーム。

 

▲駅に新しい場を生み出そうとしているチームは、利用するシーンが想像できるようなワクワクするプレゼンでした。

 

8チームのプレゼンに真剣に耳を傾ける来場者のみなさん

 

熱気あふれるプレゼンテーションが続くなか、展示ブースでも盛り上がりを見せていました。ここでは、プレゼンテーションでは説明しきれなかった想いや裏話など、プロジェクトに関わったメンバーから直接話を聞くことができます。

▲プロジェクトに興味津々の来場者が次から次へとやってきます。

▲来場者からの質問にも丁寧に答えていました。

地域とデザインの可能性とは!? 

8チームのプレゼンテーションが終わり、後半はゲストである株式会社ロフトワーク代表取締役の林千晶さん、GOB Incubation Partners株式会社の山口高弘さんとXSCHOOL講師によるトークセッションが行われました。

Webデザインやコミュニティデザイン、空間デザインなどさまざまなプロジェクトを手がけ、XSCHOOLが掲げる「広義のデザイン」をいち早く実践してきた林さんは、今回のプレゼンテーションを聞いてどのように感じたのでしょうか?

林さん「人間の想像力と情熱が合わさると、たった4ヶ月足らずでこんなことができるんだと驚きました。アイデアをつくった人たちだけでなく、関係するすべての人たちの熱量の高さも伝わりましたね。プレゼンテーションは本来、わかりやすいことが良いとされがちなんですが、『言葉にできない(つまりわかりにくい)ものが、人の心をこんなにも動かすものなのか』ということも発見でした。」

 

XSCHOOLの事業化アドバイザーとしてワークショップにも参加してくださった山口さん。学生や社会人の起業を支援している立場からみて、今回の披露されたアイデアにはどんな可能性を感じられたでしょうか?

山口さん「今回披露されたアイデアは、これまで誰の目にも止まっていなかったものに対して新しい価値が見出されたのではないかと思いました。8チームのアイデアは、今後、既存のアイデアに取って代わる可能性も感じましたね。みなさんは今まさに野に放たれた状態。リリースした以上、これからは競合との戦いですよ!」

XSCHOOL講師の萩原俊矢さん、高橋孝治さん、原田祐馬さんは、メンバーとともに約4ヶ月間伴走し続けたこれまでを、次のように振り返りました。

萩原さん「今回のXSCHOOLは、もともと手を動かして何かをつくってきた人と、これまで何もつくったことのない人がチームになり、アイデアを練り上げました。3人一組になると、自然と役割ができてくるのも面白いなと思いました。チーム毎にコミュニケーション方法や使うツールも違い、お互いがうまく折り合いつけていくプロセスがとても興味深かったですね。」

高橋さん「私はXSCHOOL初回に行われた自己紹介がとても印象に残っているんです。年齢も仕事もバラバラなんですが、何かの部分で自分の生き方に立ち止まった人が来ているんだなと感じました。ここまでたどり着くのはとても大変だったと思いますが、みなさんがやり切れたのは『ここで変わらなきゃ』という想いがあったから。自分の壁を超えてやろうという、ある種切迫したような感じで突っ走ってきたのではないでしょうか。」

原田さん「今回のXSCHOOLでは熱心なパートナー企業やゲストにサポートしていただき、とても恵まれた環境でワークショップを進めることができました。でも、それは彼らの熱心さがあったからこそだと思っています。実は今回のXSCHOOLは予定よりもワークショップの回数が増えたのですが、それも我々が彼らの熱意に動かされたからです。みんなが本気だから、こちらの方から『もっとやった方がいいんじゃないか』って言いたくなる。みんなのプレゼンを聞いて、こんなに本気になれるのっていいなと正直うらやましくなりました。

トークセッションではプレゼンテーションに対する総評に加え、地方都市・福井が目指すべき姿や、多くの人を巻き込む方法、地元の人にとっては当たり前のことを外の人が驚き面白がることの大切さなど、多岐にわたる話が繰り広げられました。

 

発表会の最後は福井の地酒を振る舞い、会場にいるみんなで乾杯です!

▲8チームのうちの一つ「おふくわけ」チームが会場のみなさんにサーブしました。

XSCHOOLメンバーも来場者も一緒に乾杯!


5時間という長丁場のイベントでしたが、どのプレゼンテーションにも真剣に耳を傾けてくださっている来場者の姿がとても印象的でした。びっしりとコメントを書き込んでいただいたアンケートは、最終発表会に向けてメンバーたちの大きな糧になるはずです。

一つ、大きな区切りを終えてホッとしている間もなく、XSCHOOLメンバーは翌月に控えた最終発表会に向けて走り出しました。この期間にももう一度アイデアを見つめ直し軌道修正するなど、どのチームも最後までより良いものを目指してフルスイングを続けています。

XSCHOOL最終発表会は2017311日(土)。「福井新聞社 風の森ホール」で行われます。

福井で新しい何かが生まれていく瞬間を、どうぞその目で確かめてください!

text:石原藍 photo:片岡杏子)


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