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アイデアから事業へ。実現に向けて動き出した第四回ワークショップ

「このアイデアいいかも!」と思いつくことはありませんか?でも、それを事業にするには何から始めたらいいのかわからない……という方も多いと思います。

XSCHOOL4回目のワークショップでは、GOB Incubation Partners株式会社の山口高弘さんを事業化アドバイザーとしてお迎えし、各チームのアイデア実現に向けたさまざまなアドバイスをいただきました。



年が明け、2017年最初のXSCHOOLは、1月8〜9日の2日間にわたって行われました。前回のトークイベントでは、地域とともに事業を作り出した先輩たちの生の声を聞き、事業を動かしていく楽しさ・大変さを学んだ参加者たち。今回は知恵を絞って考えたアイデアをどのようにリアライズ(現実化)していくかを学びました。

12歳で働きはじめ、22歳までに2度起業

XSCHOOL事業化アドバイザーの山口さんは、2014年にGOB Incubation Partners株式会社を創業以来、学生や個人の起業を支援していますが、実は変わった経歴の持ち主でもあります。

「小さい頃からムエタイをやっていて、10歳で単身タイに渡って修行し、12歳の時に現地でデビューしました。この年から試合に出て賞金稼ぎをしていたので、働き始めたのは12歳ということになります。」

その後、15歳で帰国。高校に行きながらボクシングに転向し、19歳でなんとランキング入りします。しかし程なく引退。ビジネスの世界で驚くべきセンスを発揮します。

「ボクシングの世界で素行不良の若者たちに出会ったことから、生活環境が与える影響に着目しました。そこで、19歳の時にシェアハウス事業を立ち上げることになったのです。約3年で10億円規模の業績をあげ、事業売却。22歳の時に大学に進学し、また別の事業を立ち上げましたが、こちらもある程度結果を出してから事業売却をしました。」

なんと、22歳までに2度の起業と事業売却を経験した山口さん。その後、現在の会社であるGOB Incubation Partners株式会社を立ち上げ、事業を “創る”若者たちを増やすべく、さまざまなサポートを行っています。

ユーザーの本音を探し出す

今回、山口さんに語っていただいたテーマは「0から1のアイデアの創り方」。

世の中に星の数ほどある事業は「こんなものがあったらいいな」「こんな困りごとを解決したい」という思いから生まれているものがほとんどです。しかし、新しい価値を生み出すグッドアイデアをつくるには、さらにユーザーの本音を掘り下げ、隠れた本質を探ることが必要です。

とはいえ、ユーザーの本音に迫るのはなかなか難しいもの。

これまで山口さんも立ち上げに携わった事業を例に挙げながら、ユーザーの隠れた本音をアイデアに結びつける方法についてわかりやすく解説していただきました。

利益ってどうやって生み出すの?

翌日は実践編として、「どうやって利益を出すか」という一歩踏み込んだ内容についてもレクチャーしていただきました。

アイデアに自信があり、強い想いを持っていても、利益を生み出さなくては事業とは言えません。なぜなら利益は次の投資の原資となるからです。

「商品を買ってもらい、代金をいただく」という基本的な方法以外にも、さまざまな商品やサービスのビジネスモデルを説明していただきながら、ビジネスモデルを組み合わせることによる自分だけの事業のつくり方を学びました。


世界中で有名なあの炭酸飲料やファストファッションのフリースは、こうやって利益を出しているのか! あらためてそのビジネスモデルを知ると、まさに目からうろこが落ちるような内容ばかり。私たちの生活に身近な商品も、その仕組みに目を向けてみると、新しい発見があるかもしれません。

後半はチーム毎に分かれ、自分たちがこれから始めようとしている事業やプロジェクトをさらに深掘りしていきました。

  • 【ターゲット】どんな人が対象で
  • 【イシュー】どんな課題を持っていて
  • 【バリュー】どんな価値を与えることができて
  • 【ソリューション】どのように解決できるのか


なかでも特に「バリュー」が重要で、「バリュー」を起点に他の要素を組み立て直すことで事業の価値が高まり、現実的にもなっていくとのこと。

この4つの要素をしっかり考えることで、どのチームも今まで以上に実現へのイメージが膨らんでいったようです。


■□今回のワークショップのオマケ□■

10代から世界のトップクラスでスポーツに携わっていたこともあり、現在でも数多くのアスリートたちと親交がある山口さん。

レクチャーの合間にはちょっとした体操で身体を解きほぐしたり、超有名アスリートの仰天エピソードを披露していただいたりなど、真剣に学びながらも和やかな雰囲気の2日間でした。

山口さん、ありがとうございました!

気になるチームの様子をご紹介!

さて、XSCHOOLの発表会が迫るなか、各チームの様子も今まで以上に緊張感が増してきました。
このアイデアで行こう!と進み始めたチームもあれば、あともう一歩壁を超えようと粘り続けているチームも。

事業はひとりでだけで生み出すことは困難です。自分だけでは超えられない壁を一緒に超えていくのがチームの仲間たち。一人ひとり違うスキルや経験を掛け合わせながら切磋琢磨し、地域や企業と関係性を作っていくことで、チームの目指す方向性もおのずと見えてくるはずです。

 


パートナー企業の方々も、お忙しいなか時間を割いて相談に乗ってくださっています。なかには実際に試作品を作って値段やパッケージについて話を進めているチームも。

▲株式会社にしばたの西端社長とともにカレンダーの可能性について話し合うチーム。

▲こちらのチームは株式会社番匠本店 山田社長の全面バックアップで、駅弁のノウハウを活かした試作品を作っています。

▲建築のスキルを活かし、模型を作ってイメージを広げるチーム。

▲なにやら筒型の容器が……。これは一体?


試行錯誤を繰り返しながら新しいアイデアを詰めていくため、各チームからどんなものが生まれるのか、まだまだ想像がつきません。

すべての全容は発表会にて公開! 8チーム渾身のプレゼンテーションをぜひ現地でご覧ください。

 

さぁ、次回はついにワークショップ最終回です。

 

(text:石原藍 photo:片岡杏子)

 

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『XSCHOOL発表会/東京 -福井からはじまる、小さなデザインの教室より-』開催概要

日時:2017年2月19日(日) 13時半~18時

会場:東京ミッドタウン・デザインハブ インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター
   (東京都港区赤坂9-7-1ミッドタウンタワー5F) http://designhub.jp/access/
参加費:無料(*入退場自由)
登壇者:XSCHOOL受講生24名
    XSCHOOL講師  原田祐馬 / 高橋孝治 / 萩原俊矢
    XSCHOOL事業化アドバイザー 山口高弘
ゲスト:林千晶(株式会社ロフトワーク 代表取締役)
司会:XSCHOOLプログラムディレクター(内田友紀・多田智美)
イベント詳細:http://makef.jp/make/project/pj1_tokyo/

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『XSCHOOL発表会/福井 -福井からはじまる、小さなデザインの教室より-』開催概要


⽇時:2017年3⽉11⽇(土) 13:30〜18:00

会場:福井新聞社 風の森ホール
   (福井県福井市大和田2丁目801)
参加費:無料
登壇者:XSCHOOL 受講⽣24名
    XSCHOOL 講師(原⽥祐⾺、⾼橋孝治、萩原俊⽮)
ゲスト:ドミニク・チェン(株式会社ディヴィデュアル共同創業者/NPO コモンスフィア理事)
    塩瀬隆之(京都大学総合博物館 准教授)
司会:XSCHOOLプログラムディレクター(内田友紀・多田智美)
イベント詳細:https://www.facebook.com/events/1269062646509106/

お申込み:https://goo.gl/forms/KjSAKkIvCXyP7hyi1

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