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XSCHOOL始動!盛りだくさんの第一回ワークショップ 〜初日編〜

福井を舞台に、事業創造マインドを備えた新たなデザイナー・事業家を育む小さな教室「XSCHOOL」がついに始まりました!東京・大阪・福井から24名の参加者が福井に集結し、これから福井市内の3つのパートナー企業と共に新しい何かを生み出していきます。第一回目のワークショップは朝から晩まで脳みそフル回転の濃密な3日間!まずは初日の様子からお届けします。

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会場となったAOSSA Fsquareには、朝から大きな荷物を抱えた参加者たちが続々とやってきました。みなさん、少し緊張した面持ちでXSCHOOLの開校を今か今かと待ちわびています。

 

XSCHOOLで目指したいこととは?

まずは今回XSCHOOLの講師を務める3人の言葉からスタートです。

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XSCHOOLは、立場の違うプロフェッショナルたちがコミュニケーションを重ねていく、珍しい機会だと思います。自分たちにとっては当たり前のものでも、外からの視点で新しい気づきが生まれることもあるはず。いろんなコラボレーションによって、何になるかわからないような“可能性未満の可能性”をたくさん見つけることが、未来につながっていくのではないでしょうか」と、Webディレクターの萩原俊矢さん。

 

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愛知県常滑市を拠点にプロダクトデザインを手がけている高橋孝治さんは、地域と協働することの大切さについて、こう語りました。

「私はもともと無印良品でプロダクトデザインを手がけていましたが、日々新しい商品が誕生することで、思い入れのある商品が次々に入れ替わっていました。商品によっては、光の当て方次第でもっと売れるのに…と思うことも。ただやみくもに商品を作るのではなく、地元の人が育てるようなブランド作りも大切ではないでしょうか。XSCHOOLでは地元企業に寄り添うこと、商品を通して企業やまちのことも考えてみるなど、さまざまな視点を組み合わせることが、広義のデザインにつながっていくと思っています」

 

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最後に、UMA/design farmの原田祐馬さんは、
「社会が急激に変化している中で、拾いきれずにこぼれているものがたくさんあると思っています。そんな宝石のようなものを福井に来て学び直していただきたい、それがXSCHOOLの狙いです。ワークショップを通してみなさんが専門性を越えて学び合い、新しい価値観や技術を手に入れることで、みなさん自身の未来につなげていただきたいと思います」と結びました。

 

仲間を知る・まちを知る

XSCHOOLの参加者は24名。デザイナー、学生、保育士、建築家、NPO職員、Webメディアの編集長など、年齢も境遇もさまざまです。自己紹介コーナーでは今やっていることやXSCHOOLに参加した理由、事前課題として出された「Google ストリートビューを見て福井のまちをスケッチ」の感想なども発表されました。

6▲「いろんな価値観を知り、仕事に良い影響を与えたい」と建築設計を手がける木村慎弥さん

 

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▲福井にUターン予定の黒川照太さんは「福井で自分の居場所となるような何かを生み出したい」と宣言!

9▲「自ら動き足を使いながら、人と人が出会う場を作りたい」と元広告会社勤務の青木優莉さん

 

10▲福井はまったく未開の地だったというグラフィックデザイナーの吉鶴かのこさん。「Googleストリートビューではおしゃれなカフェやレトロなスナックなど気になるお店をたくさん発見しました」

 

次のコーナーでは、普段は新聞記者として取材をしながら、まちづくりも実践している「福井新聞まちづくり企画班」の高島健さん、細川善弘さんが登場!「45分で知る!福井のまち」と題して、福井市の成り立ちや主要産業といった基本情報から、普段の取材を通して感じたリアルな福井の姿まで、まちの文脈を丁寧に教えていただきました。

12▲「福井は震災や戦災などさまざまな苦難から這い上がってきたまち。これからどういうまちになっていくのか、みなさんの視点にとても注目しています」と高島記者

「ふくいフードキャラバン」の企画やコワーキングスペース「sankaku」の運営など、当事者としてまちづくりに携わっているからこそ得られる生の情報に、参加者の皆さんも聞き入っていました。

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いよいよリサーチに出発!

福井市の基本情報を知ったところで、いよいよパートナー企業のリサーチに出発します!初日は警察・消防紋章トップシェアの株式会社廣部硬器へ。

現地に到着すると、まずは実物を見せていただきながら、実際にどんなものを作っているのかを説明していただきました。

15▲「これまではBtoB向けの紋章がほとんどでしたが、最近はBtoC向けの商品も手がけています」と、廣部すぐ里さん

16▲メモをとったり写真に収めたりなど、みなさん真剣な様子

その後は工場に移動し、紋章づくりの工程を見せていただきました。実際に作っている現場を目にすると、紋章の造形美や工程の複雑さ、繊細さに圧倒されてしまいます。

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工程を見せていただいた後は、廣部耕一社長から会社の歴史やものづくりへのこだわり、会社に対する思いなどをうかがいました。

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「これまで看板や紋章といったサイン業界では、セラミックス製のものはありませんでした。木製のものではどうしても劣化してしまう。そこで、当社は業界に先駆けてセラミックス製の紋章づくりを始めるようになり、半永久的に持続する耐久性を強みとした商品づくりを行っています」

紋章は作品ではなく「工業製品」だという社長。手作業で同じクオリティのものを確実に仕上げる根気のいるものづくりを実践していますが、ちょっとした傷でも廃棄しなければならないなど、歩留まり率に対する課題があるそうです。

「良い会社」の根底にある誇り

廣部硬器では社長と3人の娘さんが一緒に働いています。
進学や仕事で県外や海外に行っていた娘さんたち。しかし、福井を離れていても「いつかは実家に戻るんだろうな」という確信があったそうです。家業のものづくりへの誇り、福井から外に出たことで得た視点を活かしたいという思いなど、3人の娘さんがそれぞれの思いを抱え、自然なタイミングでUターン。今では姉妹でアイデアを出し合い、新商品の開発も行うなど協力し合っています。


33▲青年海外協力隊でセネガルに行っていた三女の磯部えりなさん。「外に出たことで『うちの会社ってすごいんだ』とあらためて気づきました」

最後に、「大切にしていることは?」と社長にたずねると、小さな紙を見せてくださいました。

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小さな紙に書かれていたのは「良い会社を作ろう」という経営理念。ここに書かれている言葉を毎朝社員全員で読み上げるそうです。会社をとりまく全ての人々が、日常会話の中で「良い会社だね」と言ってくださるような会社の実現。社長が目指す姿に共感している参加者たちの姿が印象的でした。

14▲社屋からはきれいな虹が!

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▲廣部硬器を見学し刺激を受けた参加者たちは、帰りのバスの中でも感想やアイデアを熱く語っていました

ただ呑むだけじゃない!福井の夜を思いっきり楽しもう!

1日中、たくさんのインプットで頭を存分に働かせた参加者たち。
講師の高橋さんの掛け声で乾杯です!!

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29▲皆さん、おつかれさま〜!!!

昼間は初対面同士で緊張していたものの、この時になればもうすっかり打ち解けた雰囲気。あちこちのテーブルでグラスを合わせる音が聞こえてきます。

福井で獲れた新鮮な魚などに舌鼓を打ち、盛り上がりも最高潮を迎えたあたりで、見知らぬ3人の男性がやってきました。

そう!彼らは福井の夜のまちに詳しいスペシャリスト!参加者の皆さんに、昼間とは違った福井の姿を知ってもらおうと、ここからは彼らに案内していただきながら福井の夜のまちを散策します。

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▲左から片町青年会の西尾佳敬さん、サカタモリフミさん、そして建築会社勤務の前田浩貴さん

福井の駅前を約30名の団体が練り歩く、少し異様な光景です(笑)
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駅前エリアでは、ビル1棟をリノベーションして誕生した「クマゴローカフェ」や個性的なお店が並ぶ新栄商店街などを散策。25

24▲いつの間にかはしご酒になっています


さらに福井市中心部の繁華街・片町エリアにも移動!

23この辺りは昔、福井城の外堀があったところで、道路の片側にしか建物がなかったことから「片町」と呼ばれるようになったのだそう

そのまま締めの一杯を求めてバーに消えていったメンバーや、ラーメンを食べにいったメンバーなど、夜の福井も全力で楽しみながら、盛りだくさんの初日は幕を閉じたのでした。

さて、翌日はみんなちゃんと起きることができたのでしょうか? 次回に続きます。

(text/石原藍 photo/片岡杏子)


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