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XSTUDIO 2018 note

XSTUDIO でプロジェクト創出に取り組むメンバー、リーダー、パートナー企業がそれぞれの視点から活動を記録し、思いを綴る実験ノート。
STUDIO A
[メンバー] 李 受慧  2018.09.24

繊維業界のコミュニケーション能力を上げる!新しい生息地を〜

9月23日、朝から忙しい。郷土料理の課題がまだon the process前日は自宅近くのスーパーで主材料を買い込み、残りは福井駅で買うことを狙う。なんとか即席の羽二重餅を完成させることができ、他のメンバーが持ち寄った料理には素直に感動!

 

 

 

 

 

 

全参加者が集まった午前のプログラムを終え、わたしたちのスタジオはパートナー企業(明林繊維さん)の提携工場である小林機業場(勝山市)に向かった。「空間の質が変わるってこういうことか……! 」工場内に入ると、織物工場独特の雰囲気と連動して動く機械の格好よさに見とれてしまう。繊維産業には原糸から製品としての生地に至るまで、いくつもの工程があり、染色にも先染め、後染めがある。ここでは染める前段階の生地を製造していた。巧みに機械を操る小林社長の熟練した技術には思わず魔法使い!と呼びたくなる何かがあった。

 

 

 

 

 

 

次に訪れたはたや記念館(ゆめおーれ勝山)では、昔ながらの絹織物の工程と歴史も知ることができた。見学を終え、福井市内に戻ってスタジオメンバーでミーティング。わたしたちスタジオAの上位ミッションは“繊維業界の共通言語を作る”ことに決定した。調査とインタビューの結果、これまでの繊維業界は超分業化で成り立ってきた歴史があり、それゆえ既存の構造がいまの世界の動向に沿わないという問題を抱えていることがわかった。自律分散型に世界が進む中、これまで蓄積されてきた繊維業界の莫大な知的財産を共通言語という活用可能な形態までに落とし込むことで、新しい生息地を見つけることができるだけでなく、互いにコミュニケーションを円滑にとれるようになると考えたからである。

photo by Kyoko Kataoka

9月24日、この日は私の所属する製造業は祝日ではなく勤務日だったので色々気になっていたが、明林さんの倉庫に行った瞬間、その気持ちも一変。視界がぱっと広がる。自分が幼い頃によく通っていた生地問屋街を思い出したからだ。ただし、またひと味違う。なんだって、ここから私たちのプロジェクトが始まるのである。

私にとっての福井は去年のXSCHOOLがきっかけではじめて訪れた場所。冬の福井は静かで美しかった。ぼーっとコーヒーを片手に本を読みたくなる町。どこが始まりか分からないかたちで人生は進む。今年はどんな福井に出会えるのだろう。楽しみである。

STUDIO A
STUDIO A メンバー
李 受慧 会社員(メーカー)
 
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