- PROJECT
- make.fUTURE WORK
”地域仕掛け人市2016”で「福井市で働く・暮らす」魅力を発信! 〜後編〜
「次代の“あたりまえ”な働き方研究所」は福井市内の魅力的な企業で働く人が“アンバサダー(大使)”となり、福井で働く・暮らす魅力を県内外に発信するプロジェクトです。前回のワークショップで発見した “福井で働く魅力”を、より多くの人に発信するため、アンバサダーたちが「全国地域仕掛け人市2016」に参加しました。後編では分科会の様子をレポートします。
全国から28の団体・地方自治体が出展し、それぞれのユニークな働き方を知ることができる「地域仕掛け人市2016」。
午後からはテーマ別に分かれ、地域のリアルな話を仕掛け人たちが語る分科会が開催されました。
経営革新に取り組む地域の中小企業のコアメンバーが語る「ビジネスパーソンのための新しい移住スタイル~『社長の右腕』として地域の企業で挑戦する~」の会では福井のアンバサダーも登壇!株式会社タッセイの松山嘉臣さんと株式会社マルツ電波の大城謙治さんが、ご自身の経験や仕事の醍醐味を語りました。
建築だけでなく、家にまつわる全ての問題の解決を目指す
▼株式会社タッセイ 松山 嘉臣さん
「私たちは建築の仕事を通して、その先に関わる人の幸せをつくる仕事をしています。家以外の困りごとは、誰に聞けば良いかわからないもの。そういったことも解決したいと思い、2016年9月から、家づくりと一緒に暮らしの相談ができる『うちのことプロジェクト』を始めました。
これは、工務店を始め、ファイナンシャルプランナー、弁護士や税理士といった専門家の方々、地元メディアも巻き込んで事務局をつくり、家(うち)の悩みをフランクに相談できる窓口をつくろうというものです。
この仕事の醍醐味は、常に新しいことに挑戦できる環境があるところ。業界全体やお客様である工務店、住宅会社、さらには地域で暮らす人たちのニーズや、困りごと、悩みごとが日々変わっていくので、対応するためには常に進化することが求められます。一つのことだけでなく、いろいろなアンテナを張り、情報収集することは刺激があって面白いです。
直接仕事につながるまでは遠いこともあるけれど、福井県民は約78万人と少ないですから、人と人とがつながって、より豊かな暮らしを実現していきたいですね」
自然に恵まれている福井で目指す、持続可能なエネルギーの形
▼株式会社マルツ電波 大城 謙治さん
「私たちの会社は、太陽光、水力、バイオマスなどさまざまな分野のエネルギーの種類を扱っています。そういった多様性のあるエネルギーに触れることができるのは、仕事として面白い部分ですね。なかでも福井県は、森林率が75%と全国平均より高いので、木質バイオマスを押していきたいと思っています。我々は、木材を使って、発電ではなく熱供給を行っています。木を100使って取り出せる電気は、20%〜30%と少ないのに対し、熱にすると90%取り出せるんです。
家のエネルギー消費はほとんどが熱なので、熱需要を増やすことは電気需要を減らすことにつながるんです。そうやって電気依存を少しでも減らしていけたらと思っています。
また、木材バイオマスを使って、地元森林組合さんや温泉旅館さんと一緒に、まちぐるみでエネルギーの地産地消を推進しています。これは600万kwh相当、およそ1000世帯分のエネルギーを地域で循環するプロジェクトです。
モットーは民間主導でやること、事業性を追求すること。他業種と密なコミュニケーションをとりながら、地域ぐるみでやっていかなければ事業は回りません。僕らは民間企業として、持続可能な仕組みを作っていきたいと思っています。」
そのほかにも、分科会では具体的な仕事のエピソードはもちろん、自分の意見が通りやすいことや責任ある仕事を任せてもらえるといった社長の右腕としてのやりがいについても話題にのぼりました。
次回は福井に興味を持った人たちが現地を訪れ、企業アンバサダーたちが実際に働く企業を案内してもらう「日本一幸せなまち福井の企業訪問ツアー」の様子を紹介します。こちらもどうぞお楽しみに!
(text/松尾沙織)