弾ける笑顔が印象的な、加藤瑞穂さん。カフェの経営に携わりパワフルに調理や接客をこなしつつ、暮らしの身近な場所で活動する看護師（コミュニティーナース）でもあります。専門知識や経験を活かしてお客さんの相談に乗ったり、必要に応じて専門機関に繋げたりすることも。生活に根ざしている普通の場所に、たまたまナースがいたらどうか…そんな実験をしていると加藤さんは言います。「高齢化社会の後に訪れる多死社会では、専門性の有無に関わらず、地域の誰しもがケアの担い手となります。そんな地域の日常と、医療をシームレスに繋いでいきたいのです」元々地域医療を志していた加藤さん。病院勤務や訪問看護サービスの立ち上げを経験した際に、病気になる前…つまり人々の日常生活にアクセスできれば、もっと「生きる」ことに寄り添えるという想いを抱き、現職に至ります。まあるカフェでは「地域のじいじと畑仕事」「フリーマーケット」「あったカード」など、お客さんやスタッフ、学生たちも混ざり合った活動が次々生まれているそう。ここをを起点とした、地域内でケアが可能な場の領域を広げようとする取り組みが、少しずつ広がっていく未来が見えてきます。