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夜あそびバンザイ
福井の夜のまちを案内人がめぐり、昼とは違う福井のまち並みや人々とふれあう様子をお店情報と共にご紹介します。

もうお店選びに迷わない!僕が連れて行くならこんな店 〜後編〜

こんばんは。福井で建築事務所に勤めている前田浩貴です。

今夜は県外の友人に思わず紹介したくなるようなお店をハシゴしています。
先ほどは「大人のまち」浜町で一気に2つのお店を紹介しましたが
おかげでいい感じに酔いが回っています。(僕、実はお酒が弱いのです……)

少し歩くと、福井の繁華街「片町」の入口が見えてきました。

この日は雪混じりの雨。にもかかわらず、片町に入ると車やタクシーが道沿いに列をなしています。

次に向かったお店はこちら。
片町入口近くの小さなビルの2階にある「のちのち」です。


注意深く見ないと通り過ぎてしまいそうなくらいひっそりとした場所にあるのですが、いつも予約でいっぱいの人気店なんです。

今日はちゃんと予約しているので大丈夫。では、入ってみましょう。

おそるおそる扉を開けると……

「いらっしゃい〜」
と出迎えてくれたのは、笑顔が素敵な女将の野田歩さん。
2011年にオープンして以来、「のちのち」はこの野田さんのファンになったお客さんでいつもいっぱいなのです。

▲「そんなことないですって」とはにかむ笑顔がまた素敵です!

「のちのち」は日本酒割烹料理店。
日本酒修行中の野田さんが、季節ごとにもっとも美味しい銘酒を全国から選りすぐっています。
なかには日本酒マニアも喜ぶかなりレアな日本酒も揃っているのだとか。

「あら、今日はもう結構飲まれてきた感じですね?」と女将からのジャブ。

「いいえ、全然そんなことありません」
……女将を前にして真っ赤な顔で強がってしまいました。

この日、女将がオススメしてくれたのは福井が誇る黒龍酒造の「垂れ口」。
薄にごりの新酒で、12月に蔵出しされるとすぐに完売することもある限定酒だそうです。

▲女将の日本酒の説明を聞いて、隣の人も「僕も同じのを!」と注文が連鎖。

店内はカウンターとテーブル合わせて全13席。
友達を連れていく時はテーブル席を選びがちですが、「のちのち」は友達と一緒でもカウンター席がおすすめです。

日本酒を通じて広がっていく人の輪。
女将との会話を楽しんだり、隣の人とも意気投合したり……
カウンター席だからこそ何が起きるかわからないライブ感をぜひ感じていただきたいですね。

▲ついついお酒のペースも進んでしまいます。

「のちのち」がこだわっているのは日本酒だけではありません。
地元福井の素材を使った、丁寧な一品をいただくことができます。

▲だだみの天ぷら(700円・税込)

「だだみ」とは冬の時期に取れるタラの白子のこと。
冬の時期に産卵のために回遊してくるタラは脂が乗っていて、特に寒さの厳しい北陸地方のだだみは絶品だそうです。
「たらふく食べる」という言葉は、立派に膨れたタラのお腹が由来になったとも言われてるんですよ。

▲こちらは真鯛のムニエル(700円・税込)
こちらも越前近郊で獲れた魚を使って丁寧に焼き上げています。

お、おいしい。ひたすら食べ続けています。
料理も酒も福井の美味しさを知り尽くしているからこそ、この完成度なのがよくわかります。
地元の人間でさえ無我夢中になるほどの美味しさ。これは必ず友達を連れて行きたいと心に誓ったのでした。


この後も女将さんとの楽しい会話は続き、お酒もお箸も進む一方。

笑いの絶えない愉快な夜は更けていくのでした。

お酒に弱い僕が3軒巡ったハシゴ酒はいかがでしたか?
県外の方は「福井にもこんなお店があるんだ!」と新たな発見があったのではないでしょうか。

この翌日、僕が無事に出社できたかどうかは……みなさんのご想像にお任せします。

(photo:出地瑠以)

今夜のお店

「のちのち」

福井県福井市順化2-6-18
0776-21-7228
OPEN/18:00〜23:00
CLOSE/日曜日・祝日


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