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夜あそびバンザイ
福井の夜のまちを案内人がめぐり、昼とは違う福井のまち並みや人々とふれあう様子をお店情報と共にご紹介します。

福井に来たらぜひ行ってほしい! 駅前の達人がめぐるとっておきのお店

こんばんは。福井駅のシンボル、動く恐竜の前から失礼します。
福井駅前を中心にまちづくり活動を行っている一般社団法人EKIMAE MALL代表の竹本祐司です。

 

「福井に行ったらどこのお店がおすすめ?」

 

県外の人に必ず聞かれる質問です。
せっかく福井に来てくれたのなら楽しんでもらいたい。今夜は夜な夜なこのまちで飲み歩いている私が、とっておきのお店をご紹介したいと思います。
よろしくお願いします!

 

夕暮れ時の福井駅からスタート

福井駅の西口エリアは県庁や市役所をはじめ、さまざまな店舗が立ち並ぶ商店街があり、まちの通りには路面電車が走っています。夕暮れどきの駅前は、空のグラデーションとお店のネオンが重なっていい感じの雰囲気なんですよ。

 

2016年4月には駅のすぐそばに「ハピリン」という商業ビルがオープン。土産物屋や飲食店、イベント広場、観光案内所、プラネタリウムがある自然史博物館まで揃った施設で、観光客や地元の人で賑わっています。

▲「ハピリン」をバックに。プラネタリウムのドーム、目立ちますよね〜

 

▲駅近くの「ガレリア元町商店街」の並びにはユニークな壁画があり、ちょっとした撮影スポットなんです。SNS映えしそうでしょ。

 

居心地抜群! 思わず通いたくなる「かくれ わ食堂」

福井駅から歩いて約5分。やってきたのは、新栄商店街にある「まちDeli かくれ わ食堂」。ひっそりとした細い路地裏にあるんですが、知る人ぞ知る人気のお店なんです。

 

「ちわーっす」

 

▲勢いよく入ったけど満席……なんてこともしばしば。でも今日は予約しているので安心です。

 

いらっしゃい〜、と出迎えてくれたのは店主の竹内博恵さん。いつもにこやかな竹内さんの顔を見るとホッとするんですよね。

▲店主の竹内さん。普段、酔っ払ってお邪魔することが多いので、「今日は酔ってないの?」と驚かれました。

 

2016年にオープンした「かくれ わ食堂」はカウンター席が中心の小料理屋さん。地元の人だけではなく、観光客にも人気なので、すぐに満席になってしまうこともあります。ランチも美味しいんですよ〜。

 

お酒は一通り揃っていますが、福井にきたらやっぱり日本酒を飲んでいただきたいですよね。私もビールより日本酒派なので、早速一杯目から日本酒をいただきます!

 

この日竹内さんがおすすめしてくれたのは福井市・福千歳酒造の「福千歳・キュヴェ」(一杯600円・税込)。限定500本のお酒だそうです。ワインを研究した杜氏がつくった日本酒なので、おちょこではなくワイングラスで飲むのがおすすめ。

▲フルーティーで口当たりも軽いので、女性の方も飲みやすいですよ。(カメラ目線で恐縮です)

 

食事は地元福井の素材を中心に選び、竹内さんが一品一品心を込めた手作りのおばんざいがずらり。ほっこりとする家庭的な味を求め、単身赴任のお客さんも多いそうですよ。たしかに、近所にこんな店があれば通いたくなりますよね。

魚介類も毎朝市場から仕入れた新鮮なものばかり。日によって魚は変わります。この時期、冬の日本海で獲れた魚は身が引き締まって美味しいんです!

▲この日の刺身盛り(1,000円・税込)はブリ、タコ、マダイでした。

 

竹内さんとの会話を楽しむのもよし、カウンターで隣になったお客さんと仲良くなるもよし。アットホームな空間なので、時間を忘れてついつい長居してしまうんですよね。

ちなみに「かくれ わ食堂」の名前は、人がつながって“輪(和)”になることを願ってつけたのだとか。名前の通り、はじめて来た人も常連さんも関係なく、みんなが仲良くなれる空間です。

一軒目から居心地良すぎましたね。
竹内さんに見送っていただき、次のお店に向かいます。ごちそうさまでした〜!

 

福井市中央1-14-5
090-7084-3163
OPEN/11:00〜14:00、17:30〜23:00
CLOSE/水曜日・第3火曜日

 

 

どんどん面白くなる福井のまち

せっかくなので、福井のまちのことも少し紹介しましょう。

ここ数年、駅前エリアは再開発が進み新しい店舗が続々と誕生していますが、10年ほど前までは空き店舗が目立ち、今のような賑わいはありませんでした。


それでもここ数年、増えていく空き店舗を使って何かできないかと、まちづくりの団体がいくつも立ち上がり、さまざまなアクションを起こしてきました。私が手がけた「美のまちふくい」というプロジェクトもその一つ。1年間で22店舗の美容系テナントを空き店舗での開業に繋げる事ができ、大きな話題になったんですよ。自分で言うのもなんですが(笑)。

▲「まちづくり」なんて言うと大げさですけど、このまちで楽しそうにしている人の姿を見るのは嬉しいですよね


さらに移住者やUターンで福井に来た若者も増え、熱意のある人たちが空き店舗をリノベーションしたり、イベントを開催したりと、駅前でさまざまな活動を始めています。

都会に比べたら福井は小さいまちですが、その分人の繋がりが濃いので、団結した時のパワーは大きいですよね。まだまだ福井のまちは面白くなりそうだなと思います。

真面目な話をしてたら、あっという間に「片町エリア」まで来てしまいました。次のお店までもう少しですよ〜。

 

 

レアな日本酒からウイスキーまで揃う「十人十色Bar」

片町は福井で一番の繁華街。2軒目は数多く立ち並ぶ片町の飲み屋のなかでも、201710月にオープンした「十人十色Bar」をご紹介したいと思います。

▲大通り沿いにあるのではじめての方も迷わず行けるはず。看板は控えめです。

▲アンティークのインテリアがお店のレトロな雰囲気にマッチしています。おしゃれ!

「十人十色Bar」は以前、このコーナーにも登場した「十人十色」の2号店。本店と同じく日本酒の品揃えが豊富で、スタッフ選りすぐりの銘酒が全国から取り揃えられています。

メニューもご覧の通り。見たことのない銘柄のお酒も多く、目移りしてしまいます……。

迷いすぎて固まる私。見るに見かねたマスターの大塚慎也さんが、おすすめを出してくれることになりました。

▲マスターの大塚さん。気さくでどんな話題にもつきあってくれます。

 

1杯目は千葉県・木戸泉酒造の「Afruge(アフルージュ)No.1」(一杯1,780円・税込)。ワインのボトルにしか見えないのですが、なんと日本酒なんですって!

▲一段仕込みという特殊な技法で造られる純米酒を赤ワイン樽で熟成させたもの。

 

▲日本酒とは思えない芳醇な味。知らずに飲むと白ワインだと思ってしまいそうです。

 

かっこつけて飲んでる間も黙々と仕込みを続けるマスター。次のお酒に使うのは、なんと「金柑」。2杯目は金柑と日本酒のオリジナルカクテルが登場しました。

▲金柑のオリジナルカクテル(1,300円・税込)。マスターに好みを伝えるとメニューにないお酒が登場することも。

▲飲みやすくてどんどん飲んでしまいそう……。

最後の1杯も日本酒を使ったとっておきのカクテルを作ってもらいました。

▲マスターの顔が真剣に。シェーカーを振る姿がかっこいいですね!

 

▲ラム酒のかわりに日本酒とココナッツでつくた「お酒でピニャコラーダ」(1,000円・税込)

 

▲うわーこれも飲みやすい。ほのかに日本酒の香りもします。

▲「こんなに僕を酔わせてどうする気ですか」と言ったらマスターのこの苦笑い。

 

お酒とともにマスターがさりげなく出してくれたおつまみは「酒盗とポテサラの温玉乗せ」(870円・税込)。これがまたお酒に合うこと。罪な一品です。ほかにも軽い一品からお刺身、煮込みまで食事メニューにもこだわっています。

▲ほくほくのポテトサラダに酒盗の塩辛さと温玉のまろやかさの組み合わせが絶妙です。

 

▲ウイスキーもこの通り。「飲みたいお酒があれば何でも言ってください!」とマスター

 

旅先ではじめて入るバーは少し緊張するかもしれませんが、話しやすいマスターと充実のメニューでお酒好きの方もきっと満足するお店だと思います。

いかがでしたか? 福井にも結構いいお店があるなぁと思っていただけたら幸いです。まだまだ紹介したいお店はたくさんあるのですが、それはまたの機会に。みなさんも福井にお越しの際は、お気に入りのお店を見つけてみてくださいね。

 

text:石原藍 photo:片岡杏子)

 

「十人十色Bar」

福井市順化2-7-16城戸ビル1F
080-3748-2716
OPEN/19:00〜翌2:00
CLOSE/日曜日、第3月曜日


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