find.f WONDERS
PROJECT
make.f LAB

ここから新たなスタートへ XSCHOOL最終発表会@福井 〜後編〜

XSCHOOL最終発表会は8チームのプレゼンテーションが終了しました。講師やゲストたちはどのように感じたのでしょうか?後編はトークセッションが行われました。

トークセッション 〜XSCHOOLを通して受講生たちが見つけたものとは〜

プレゼンテーションに引き続き、原田祐馬さん、萩原俊矢さん、高橋孝治さんの講師3名と、ゲストの京都大学総合博物館 准教授、塩瀬隆之さんと起業家・情報学研究者であるドミニク・チェンさんを交え、XSCHOOLの振り返りとメンバーが培って来た福井との関係性についてトークセッションが行われました。

 

▲XSCHOOLプログラムディレクターの一人、内田友紀さんによる進行でスタートしました。

 

ゲストの塩瀬隆之さん。

「プレゼンテーションを見ていて、昔読んだオギュスタン・ベルクの書籍『風土の日本』や和辻哲郎による「風土論」でも語られている、“地域における風と土の関係性”を思い出しました。地域おこしには“風と土”の存在が重要だと言われていますが、外から吹いてくる風はどこまでいっても土になることはできません。土は風を無視するのか、邪魔するのか 、あるいは風を受けて形を変えるのか。福井では今いろんな風が巻き起こっていますが、どんな風があってもそれを全部引き受ける寛容さがあり、こういうところから新しい文化が生まれていくのだなと思いました。風と土の関係がきれいだなと思いましたね」

ゲストのドミニク・チェンさん。

「面白いチームには『ばか者 きれ者 よそ者』がいると言われていて、チームビルディングをする時にもどうやってよそ者を呼び込み、風穴を開けるかが重要だと言われています。XSCHOOLは、よそ者による空気の循環がプログラムのなかでしっかり設計されているのが素晴らしいなと思いました。これが『福井のことだから福井のことを考えよう』という暗黙のルールがあればここまでうまくいかなかったかもしれません。ゆるい自律性があるなかで、XSCHOOLのメンバーみなさんが120日かけてこの土地への熱量を熟成してきたのがよくわかりました」

 

▲トークセッションに耳を傾ける来場者の方たち

 

講師の萩原俊矢さん。

「今回XSCHOOLを通して初めて福井を訪れましたが、私も含め、 24人のメンバーがすでに福井が他人事ではなくなっているような気がします。私は普段インターネットの世界にいますが、これまで定期的に通うことで地域とつながっていく機会はあまりなく、インターネットにはない良さがあるなと思いました。XSCHOOLに興味を持ってくださったオブザーバーの方がプログラムに参加してくださったり、滞在しているホテルの方と顔見知りになったり、さまざまなシーンで『あ、福井に溶け込めているのかも』と実感する機会も多かったですね」

講師の高橋孝治さん。

「メンバーたちは『デザイナーとしての役割を社会的な構築まで広げたい』『身の回りにいない職能の人たちと切磋琢磨したい』『いつか地域とともに暮らしながら働きたい』などさまざまな動機でこのXSCHOOLに参加しました。この気持ちずっと大事にし続けて、1期生が広義のデザインを実践してくれたらこの上ない喜びです。XSCHOOLの良いところはこのプログラムのゴールがいい意味であいまいに設計されているところだと思います。受講メンバーには、まず一歩踏み出してほしいですね」

 

講師の原田祐馬さん。

「今回、チームのロゴを地元・福井のデザイナーに依頼するというシーンがありました。デザイナーにも塩瀬さんが言うところの“風と土”があると思うのですが、自分たちだけで完結するのではなく、垣根を超えてみんなで仕事をするのが新しいなと思いました。8つのチームに共通するのは『今まで持っていた思い込みを掘り起こすことができた』ということではないでしょうか。プログラムを通してそれぞれの思い込みに気がつくことができたからこそ、新しい発想につながっていったと思います。今後はどのように周りの人が助けてくれる状況をどう作っていくかが重要です。今日福井の方々にたくさんご来場いただいたことで、自分たちのサポーターを探す最初のチャンスになるのではないかなと思います。」

 

最後に、これまでXSCHOOLのメンバーに伴走しながら、120日間見守ってくださったパートナー企業のみなさんからもお言葉をいただきました。

「参加者の熱意は本物で、各製品の完成度の高さに感動を覚えました。福井のような地方都市の可能性も気づかせていただき、私自身も刺激をたくさん受けました。負けてられんって思いましたよ!」と株式会社にしばたの西端順一社長。(西端社長からのメッセージを読み上げさせていただきました)

 

「今日で発表は終わりましたが、ここから始まっていきます。このプロジェクトが1年後2年後にどうなっているのかが楽しみです! これからも末長く見守っていきたいと思います」と、株式会社廣部硬器の廣部すぐ里さん。

「今日これだけの素晴らしい発表を聞き、早くボールを蹴ってくれないと始まらない!と言われている気がしました(笑)。これを機会に福井にいる若い人にも福井の良さが伝わればと思います。これからも一緒に頑張りましょう!」と、株式会社番匠本店の山田和徳社長。


こうしてすべてのプログラムが終了し、最終発表会は幕を閉じました。

来場者のみなさんは会場の時間いっぱいまで、メンバーに質問をしたり、試作品や企画書にじっくり目を通していました。

たくさんのご来場、ありがとうございました!

卒業じゃない、ここからがスタートだ

無事発表会が終わり、やりきった表情のメンバーたち。

さぁ打ち上げ!……の前に、講師の原田さんから「待った」の声がかかります。

 

XSCHOOLを何度も見学に来てくださっていたAgICの杉本雅明さん協力のもと、メンバーたちに何やらプレゼントがあるようです。

▲一枚の紙を取り出した杉本さん

なんと、XSCHOOLメンバー全員への卒業証書……ではなく「在籍証明書」です!

 

しかも、ただの「在籍証明書」ではないようです。

証明書の端がUSB端子として差し込めるようになっており、おそるおそる差し込んでみると……

なんと! チームのメンバー3人を表したLEDがともる、“光る”在籍証明書に変身!

チームごとに即席授与式が行われ、思わぬプレゼントに感慨深げなメンバーたちでした。

XSCHOOL受講生のみなさん、本当にお疲れさまでした!

ここまで24名のメンバーは誰一人欠けることなく120日間走り続けてきました。
発表会が終わり一つの区切りとなりましたが、各チームはまさに今スタートしたばかりです。

これから事業化に向けて、まだまだ大きな壁が待ち構えているでしょう。
しかし120日間を通してメンバーそれぞれが育んできた福井との関係性は、きっと今後さまざまな局面で大きな力となり支えになるはずです。
これからも、引き続きXSCHOOLメンバーの応援をどうぞよろしくお願いいたします!

(text:石原藍 photo:片岡杏子)

Related article関連記事

さらに読み込む

PROJECT

#make_fukui

FUTURE