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東西の学生たちが福井に集結!白熱の決勝戦〜後編〜

1日目は福井市内を回ってリサーチし、プレゼンに向けてさまざまなヒントを見つけてきた学生たち。最終日は自分たちが考えた事業プランのプレゼンテーションが行われました。

▲火花散る関東代表チーム(左)と関西代表チーム(右)


いよいよ決勝プレゼンテーションの日! 各チーム、前日に行われたフィールドワークをふまえてしっかりプランを練ってきました。プレゼンの直前まで準備に余念がありません。

一人で精神集中して準備をしているチームもあれば……

 

メンバー全員仲良く横並びで準備しているチームも。

 

予選はチーム毎の対決でしたが、決勝戦は関東代表3チーム、関西代表3チームの東西対抗になります。
福井から全国を股にかけて活躍するイノベーターをゲストに迎え、5人のレビュアーがプランをさまざまな観点から採点。総合得点の高い方が勝ちとなります。

各チームのプレゼンがスタート!

トップバッターは関東代表から。「水野大二郎」チームは、一乗谷朝倉氏遺跡をテーマにした「眠りから醒めた渓谷」というアイデアを発表しました。

「一乗谷朝倉氏遺跡」はその昔、戦国大名・朝倉氏の城下町だった場所。織田信長の焼き討ちにより、およそ三日で廃墟と化してしまったことから「日本のポンペイ」とも言われています。

朝倉氏滅亡以降、地中に埋もれたこの場所は400年以上経って再び発見! 当時の生活の跡をたどり、現在も発掘が進んでいます。

そんなストーリーを活かし、もっと想像力をかきたてるような試みができないだろうかと考えた水野大二郎チームは、VR(バーチャルリアリティ)を使った体感型コンテンツを発表しました。

▲一乗谷朝倉氏遺跡で行われていたトレイルランの参加者や遺跡保存委員会の会長にも取材しました。

 

関西代表のトップバッターは「ONE STEP AHEAD」チーム。
こちらも「一乗谷朝倉氏遺跡」をテーマにした「ASAKURA 3C」という事業を発表しました。

ASAKURA 3C」とは“creativity” “character” “competition”Cからとったもの。

ITのプラットフォームを作り、さまざまな業界と「一乗谷朝倉氏遺跡」を掛け合わせることで、この場所に持続的な付加価値を生み出す仕組みを考えました。

特に「ONE STEP AHEAD」チームが注目したのはゲーム業界。国内の人だけではなく、海外の旅行者や世界中のクリエイターを巻き込みながら、「一乗谷朝倉市遺跡」でゲームコンペを開催するユニークな企画も飛び出しました。

 

関東代表2チーム目は「エロいも」チームです。
こちらが題材にしたのは、福井市の一部でのみ栽培されているサツマイモ「越前金時」。
リサーチのなかで、福井が全国でも幸福度No.1と言われていることやサツマイモは日持ちするため戦時中にも使われたという背景を知り、福井の特産物を使った防災アイテムを考え出しました。

名づけて福井発の防災セット「福がこい」です。

越前金時を真空パックにし、いつでも食べられるようにした「福芋パック」やチルドのコシヒカリ、大野の湧き水、和蝋燭など福井でつくられたものをセットにし、お土産にもなる防災セットとして福井の知名度アップを狙っています。

▲販売して終わりではなく、「なぜ福井で作っているんだろう」と知りたくなるような仕掛けも考えました。

 

関西代表の「HARA」チームは福井市木田地区で明治時代からつくられている“紫蘇”の在来種「木田ちそ」をテーマにしたアイデアを発表しました。

現在、「木田ちそ」を栽培しているのはたった8軒の農家だけ。しかし、「木田ちそ」に含まれる“ロズマリン酸”が認知症の予防と治療に効果が期待されるという金沢大学の研究プロジェクトの発表を紹介し、医療や健康の分野で今後注目される可能性があることをアピールしました。

この「木田ちそ」をより知ってもらうためにHARA」チームが考えたのは、“鬼ごっこ”と“マラソン”を融合させたスポーツイベント。

運動が脳に良い刺激を与え、さらに給水所で「木田ちそ」のドリンクを飲んでもらうことで、脳への相乗効果を狙っているそうです。

 

関東代表のラスト、「drunken pig」チームがテーマに選んだのは「黒龍吟醸豚」。

福井の地酒「黒龍」の酒粕を混ぜたエサを食べさせた豚のことで、ほろ酔い状態になることで、ストレスがかからない柔らかい肉質を可能にしました。

生産量が限られているため、福井県内でも認知度が低いという課題から、まずはターゲットを「福井人(福井県内在住の人)」に絞り、黒龍吟醸豚の専門店をつくるというアイデアを考えました。


お店の立地は福井の通な人が集まるエリア「浜町」を想定し、よりコアなファンに訴えかけるようなサービスも考案。

「黒龍吟醸豚」を盛り上げることで、福井人だけではなく他県の人にもちょっと自慢したくなるような文化をつくりたい!と意気込みを語っていました。

▲ユニークなプレゼンに聞き入る学生たち

 

最後に登場したのは関西代表の「もつ鍋」チーム。
こちらが提案したのは「桜SAKE(咲け X 酒)」という日本酒をテーマにしたアイデアです。

リサーチでは福井市東郷地区の酒造メーカー「毛利酒造」に訪問し、若い人に日本酒離れが進んでいるという現状を知りました。

実際に彼女たち自身も日本酒よりも甘いカクテルの方が好きとのこと。
それなら福井の地酒をベースにした「日本酒カクテル」をつくってみよう!と、さまざまな組み合わせで試作を行なったそうです。

カクテルにすることによってアルコール度数が抑えられてお酒が弱い人でも安心な上、使用する日本酒の量が少なくすむので、価格も抑えられるというメリットもあります。

さらに考え出したのは、自分だけの日本酒をどこでも作ることができるアプリ。

好きな日本酒カクテルのレシピをアプリに同期させ、県内の居酒屋で提示すると、そのカクテルを出してくれるというものでした。
日本酒が若者に近づく一歩になるかもしれません。

 

さぁ、プレゼンが終わり審査タイムです。
審査では「プランの実現性はあるか」「アイデアそのものにインパクトはあるか」「地域資源が抱える課題を解決できているか」などを判断し、各レビュアーが40点満点で6チームに点数をつけていきます。

▲採点に頭を悩ませるレビュアーの皆さん

結果はいかに?

5人のレビュアーによる厳正な審査が終わり、ついに結果発表です!

関西代表チーム 337

関東代表チーム 345

※各600点満点(レビュアー5名 x 40点満点で3チームの合計点数)

見事、関東代表チームの勝利です!

▲結果を聞いてハイタッチする関東代表チーム

6チームのプレゼンテーションを聞いて、レビュアーの皆さんはどのように感じたのでしょうか。一人ずつ講評をいただきました。

「私が住んでいる鯖江市ではオープンデータに取り組んでいますが、『ONE STEP AHEAD』チームの事業はとても興味がありました。ぜひ観光産業で実現してほしいアイデアですね」とNPO法人エル・コミュニティ代表理事の竹部美樹さん。

「黒龍吟醸豚は、酒粕まで無駄にしない点や豚を食べることで関節的に日本酒を味わえるという点がいいなと思いました。しかもそれが福井の名酒“黒龍”だなんてストーリー的にも素晴らしいですよね」と、福井大学産学官連携本部准教授・竹本拓治先生(ちなみに先生はお酒が飲めないそうです)。

「日本酒カクテルのアイデアは面白いですよね。日本酒ってとてもデリケートなものだと思うので、生産者と一緒に開発できるともっと広がりそうです」とDearふくい代表の江戸しおりさん。

「防災セットは日本名産にできるかも! 各都市にご当地防災セットをつくって販路を海外に広げるなど可能性を感じられました」とぶちでざいん株式会社代表の二宮崎博さん。

「神秘的な歴史スペクタクルに惹かれる人はたくさんいるはず。一乗谷朝倉氏遺跡を使ったアイデアはぜひ実現してほしいですね」とリ・パブリック共同代表の田村大さん。


関東代表の3チームは福井市まち未来創造室の山田局長より表彰状を授与されました。

▲「福井に力を尽くしたい!という方がいらっしゃれば、市役所に席を準備しておきますよ」と山田局長。


今回発表したアイデアやそれに対するアドバイスを得て、今後は各地のビジネスプランコンテストに出場するチームも出てくるとのこと。
これからの各チームの動きに目が離せないですね。

2日間、おつかれさまでした!

(後日談)関東代表チームが快挙!

関東代表チームで活躍した「エロいも」チームが、201724日に開催された「福井発!ビジネスプランコンテスト2016」の最終審査会でグランプリ、会場賞(観客投票による1位)、福井信金賞の三冠を達成しました!

受賞したアイデアは、まさにこの「メークファイト!!!」決勝でも発表された防災セット「福がこい」をブラッシュアップしたもの。
今後はこのアイデアを商品化するべく、福井大学産学官連携本部とタッグを組んでプロジェクトを進めていくそうです。
チームのみなさん、おめでとうございました! これからもアイデアの実現に向けて頑張ってください!

 

(text:石原藍 photo:出地瑠以)


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