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福井の “働く” にふれる「企業訪問ツアー」

「次代の“あたりまえな働き方研究所」では、2016年10月に行われた「全国地域仕掛け人市」に参加し、福井の働き方・暮らし方を全国へ発信しました。会場では実際に「福井の幸福度の高さ」や「住環境の良さ」に興味を持つ人が多く、大きな手応えを感じた企業アンバサダーたち。

そこで、さらに福井で働く・暮らす姿をイメージしてもらおうと、「全国地域仕掛け人市」で出会った方々を福井市に招き、福井市内の企業を回る「企業訪問ツアー」を開催しました。

銀行と地域との新しい関わり方

2016年11月25日、この日集合場所となったハピリン2階の「WiL」には関東からの参加者が集まりました。
製造業、IT企業、大学院在学中など参加者の経歴はさまざまですが、福井の企業や暮らし方に興味を持ち、このツアーの参加を決めた方がほとんどでした。なかには福井への移住を考えているという人も!


まずは福井銀行  地域創生チームの平塚幹夫さんから「福井のまちの今」について教えていただきました。

創業116年の歴史を持つ福井銀行は、福井で暮らす人や企業に深く関わるまちのメインバンク。そのなかでも平塚さんが率いる「地域創生チーム」では、銀行という枠を超えた取り組みを行っています。
例えば、今後予定されている新幹線開通を見据えたイベントの支援や森ビルとの福井駅前周辺再開発事業、さらには県が進める超小型人工衛星の開発プロジェクトといったものまで、幅広い事業に積極的に関わることで、地域とさまざまなつながりをつくっています。

▲「行政とのつながりも深く、まちづくりの一端を担っている実感も強いですね」と平塚さん(写真右)


平塚さんが語る地方銀行の一番の醍醐味は、“仕事が細分化していないこと”。
業務が細分化されているメガバンクよりも仕事の領域が広いため、銀行の枠を超えたさまざまな経験を積むことができるのは地方銀行ならではの良さだと語ります。また、部署の枠を超えたコミュニケーションが活発で、立ち話で盛り上がった内容が企画として実現してしまった! ということも福井銀行では珍しいことではないそうです。

銀行が地域で担う役割は今後ますます多岐にわたっていきます。だからこそ、県外でさまざまな経験を積んできた若い人たちと一緒に福井を盛り上げて行きたい!と、平塚さんは参加者たちに熱く語りかけていました。

挑戦し続ける老舗

次に向かった先は、天保2(1831)年創業の味噌製造販売の「米五」。こちらでは企業アンバサダーでもあるみそソムリエの濱田真紀さんから店舗や味噌蔵の様子を紹介していただきました。
工場内には1831年から受け継がれた米五だけの酵母が住んでいるそう。

▲大本山永平寺御用達として、味噌屋では「米五」だけが唯一出入りしています。

11代目の多田和博さんは、かつで都内のコンピューター関連企業に勤め、味噌とはまったく関係のない仕事に従事していました。33歳の時に家業を継ぐことなり、家族とともにUターンしましたが、戻ってきたことで福井の住環境の良さを感じたそうです。

人々の食生活が変化するなか、老舗の味噌屋を守っていくのは簡単なことではありません。しかし、多田さんは老舗だからこそ「守る」のではなく、常に「チャレンジし続ける」ことを実践しています。


▲「老舗はいつも新しくあり続けること。チャレンジを続けるからこそ『昔から変わらない』という評価が生まれる」という多田さんの言葉に、深くうなずく参加者たち。

米五は今後、新店舗の立ち上げや海外への販売網の拡大など新たな挑戦を続けるそう。積極的に先頭に立って働く社員たちの姿を見て、参加者たちも今まで抱いていた「老舗」のイメージが大きく変わったかもしれません。

福井から世界で戦える企業を目指す

続いて向かったのは福井市郊外にある「ジャパンポリマーク」。

こちらの会社では、「熱転写ラベル」の製造技術に特化し、世界品質のものづくりに挑戦しています。ユニフォームなどにつけられている「ラベル」が実際どのように作られているのか、その製造現場を見せていただきながら、知識を深めていきました。

社内には有名チームのサッカーのユニフォームや世界的に有名なアパレルブランドの製品も。

熱転写ラベルはどんな素材にもダイレクトプリントができることが強み。ストレッチ素材やはっ水素材などプリントしにくい難しい素材に挑戦し続け、今では日本を飛び出し海外にも技術指導を行っています。

「最終製品の一部分ではなく、今後は当社の技術を全面に出し、『福井から世界に戦える企業があるんだ』ということをアピールしながら人材採用に力を入れる」と意気込む代表取締役社長の久保浩章さん。

日本ではダントツ1位、アジアでもナンバー1の熱転写ラベルメーカーを目指したい!と、今後の抱負も語っていただきました。

参加者が感じた「福井のあたりまえな働き方」とは

ここまで3つの企業を回りましたが、さらにワークショップでは、新田塚コミュニティ、マルツ電波、永和システムマネジメント、タッセイ、福井県民生協の各社からもそれぞれ企業案内を受けました。

今回、多くの企業と出会い、参加者はどのように感じたのでしょうか?

「福井は何もないと思っていたが、今日参加してアツい人がたくさんいるということがわかって良かった。福井の魅力をもっと知りたいと思った」

「人生の豊かさについて改めて考え直しました。お金が基準になる仕事ではなく、自分の時間、家族の時間の大切さも感じ、自分の生き方を見つめ直そうと思った」

「福井は“日本一幸せ”と言われていますが、どんな部分が幸せなのか言語化しにくい。でも、福井の企業や人を知ることで、何となく感じられた気がする」

など、それぞれの視点で福井の「働く」ついて、新しい発見があったようです。

働くことは、その先の生きることに直結しています。
今回、参加者のみなさんが福井と新たな接点を持ったことで、「これからどんな生き方をするか」深く考えるきっかけになったのではないでしょうか。

(text:石原藍 photo:Fu production)


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